就労系障害者福祉サービスにおいてA型、B型に対して感じている闇について今日は吐露します。
まず1つ目にA型ならびにB型施設は利用者を囲って、就職させない施設が多すぎるということ。
就職ができないことと就職をさせないというのは大きく意味が異なります。
ここではあくまでも就職をさせない施設というのを取り上げます。
今や就労継続支援系施設というのは、A型で約3500か所、B型で約15000か所あると言われています。※令和4年のデータ参照
直近の正確な数値はもっと増えているかもしれません。
地域によっては飽和しているという自治体の見解もあり、新規で施設をつくることも難しい場合もあるわけです。
とはいえ、実際にこういった施設から年間で何人が就職できているかご存知でしょうか?
令和4年度の仙台市の調査結果では
仙台市における福祉施設から一般就労への移行者数:347 名(前年度 327 名 6.0%増)
内、就労移行支援事業所からの移行者数:315 名
A 型事業所からの移行者数:17名
B型事業所からの移行者数:9名
だそうです。
令和3年度のデータにはなりますが、
就労移行支援の1年間の仙台市の利用者総数は439人(37施設)
A型が497人(23施設)
B型が2651人(124施設)
です。
令和3年と4年とで若干数字は異なりますが、
A型施設が1年で約500名が利用しているのに17名しか就職ができていない。就職率約3.4%です。
B型施設に至っては2651人で124施設もあるのに9名しか就職していません。就職率約0.34%です。
就職することは困難なことであることは重々理解できます。
就労移行支援事業をやっていて、就職することの難しさは皆さんも重々理解されていると思います。
とはいえ、それにしても少なすぎる・・・
ここには就職させたくないという事業主の心理が働いていると思っています。
就労Bに絞って話をすると利用者が施設に通ってくれるだけで売上が立ちます。
就職をさせなくても売上が下がることはありません。
賃金をあげなくても売上が下がることはありません。※月額3000円は必須ですが。
就労移行支援の場合は就職させて、定着しないと売上が下がります。
つまり行政に対してB型事業所というのはノルマがないと表現するのが正しいわけです。
せっかく集めた利用者を就職させてしまうと、施設に通ってくれる利用者が減ってしまうわけで売上が下がるとなると就職させようとしない事業主の心理も一定は理解できるわけです。
とはいえ、これは障害者就労系福祉サービスの本質とは矛盾していると思いませんか?
僕はここに大きな違和感とチャンスを感じています。
年々障害者は増えていて、社会保障費はどんどん膨らんでいます。
医療、福祉、介護どんどん負担が増えます。
絶対に近い将来引き締めが入ります。
国家予算が削減されることも当然大いにありうるでしょう。
国としては当然社会保障費を削減したいわけですし、
税金を使われる人が増えている状況から税金を納めてくれる人が増えてくれる方がいいですよね。
当然重度障碍者を中心に支援している施設では就職者の排出は難しい可能性が高いわけですが、軽度な人も一括りにしているケースが多いです。
つまり今後は障害の度合いに応じて、またその受け入れ割合などに応じて、施設ごとに就職者を出さないといけないといったノルマは発生してくると思ったほうがよいと思います。
ノルマという言い方はちょっと変なので、責任としておきましょうか。
上記の観点を踏まえた時に、今の仙台市の就労継続支援施設で就職させるために支援がんばっているところあると思いますか?
B型施設では0.3%しか就職していないので、ようはそういう施設なくないですか?
障害者本人より前に、事業主自体が利用者の就職を諦めているような気がします。
もっというと一人一人のキャリアに対して向き合っていないような気がします。
もっというと事業主が社会について勉強していない。これに尽きると思います。
ようは社会が何を求めているのかわかってない。新しい知識をインプットしていない。
だから障害者を安売りすることしかできないような生産活動をやっていて、事業主が成長していないから利用者に対して成長機会を提供できていない。
だからそこに通う利用者もキャリアを描けない、未来にワクワクできない、自分なんてやっぱり就職できない。
っていう負のサイクルになっているような気がします。
今はもう令和です。
新しい時代では昭和時代の仕事のやり方は化石です。
障害者施設だから仕事安くできますよ~っていう雑な事業主が非常に多い。
障害者施設とか関係ない。障害者とかいうキーワードも別にいらない。
お涙頂戴的な感じとか、情けを利用して仕事をとる気なんて毛頭ない。
内側としてはB型施設でいいけど、外側にB型施設ということを言う必要もない。
一企業として社会やクライアントに付加価値を提供して真っ当に稼ぐ。
そして工賃に反映させる。
これが我々の施設としての「あり方」です。
この業界の矛盾を思い切りぶち破って、既存のB型施設で利用者を囲っているような事業主に対してアンチテーゼを唱えたい。
僕たちは業界の矛盾と闇を思い切り切り裂く「就職者を輩出する施設」です。
とりあえず1年で一番の実績創ろう。就職者数で。絶対に。
移行支援もB型も同業他社へのアンチテーゼ!
もっと素晴らしい障害者福祉を見せつけよう!
コメント